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禁煙外来

禁煙外来の薬物療法

 ニコチン依存に対する薬物療法には二種類あります。ひとつは、ニコチンパッチによるニコチン置換療法です。ニコチン置換療法とは、喫煙以外の方法でニコチンを摂取し、摂取量を徐々に減らし、ニコチン依存から離脱する治療法です。禁煙導入成功率は50%ほどです。
 もうひとつが、チャンピックス®療法です。脳内神経細胞にはα4β2アセチルコリン受容体(α4β2AchR)と呼ばれる部位があります。α4β2AchRにニコチンが結合すると、神経細胞から快感物質であるドパミンが放出され、喫煙による快感や満足感が出現すると考えられています。
 チャンピックス®はα4β2AchRに結合し、ニコチンの結合を阻害し、喫煙による快感や満足感の出現を抑制すると同時に、チャンピックス®自身が神経細胞にドパミン放出させます。チャンピックス®導入後の禁煙成功率は、70%前後で推移しています。副作用としてまれに眠気があり、その内服中(12週間)は車の運転が禁止になります。どうしても運転が必要な方には、ニコチンパッチを処方しております。

処方だけの禁煙外来はナンセンス

 ニコチンパッチもチャンピックス®も楽に禁煙できる薬ではありません。喫煙には、ニコチン依存のみならず、習慣依存も関与しているからです。「家族が嫌がるので換気扇の下で喫煙していた。そのうちに換気扇を見ると喫煙したくなった。」という受診者がいました。習慣依存とは条件反射(より高次の脳レベルでは「条件結合」)のことです。食事の後に一服、コーヒーの後に一服と、一連の行動パターンを繰り返していると、前行動と喫煙が連動し、前行動が引き金となり無意識に喫煙してしまうようになるのです。日常生活を顧みて、何が自分を喫煙に誘う引き金であるのかを知り、そのような引き金に近づかないようにすることが大切です。
 また、喫煙者には「禁煙すると体調が悪くなる」「喫煙しないと頭の回転が悪くなる」など喫煙に対する独特の考え方(=認知)があります。そのような認知の歪みに気づいてもらうのも禁煙外来の重要な役割です。
 このように自分の意志ではどうにもならないニコチン依存と、自分の意志でしかどうにもならない習慣依存に、認知の歪みが複雑に結びついているからこそ禁煙は難しく、そこに禁煙外来の存在意義もあると思います。

受診・期間・費用について

禁煙外来診療体制(水曜・金曜の午後(要予約)となります。)

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午後 内山 内山

◎保険適応の禁煙外来の受診期間
12週間(3か月)で5回の通院が必要です。

◎保険適応の禁煙外来の受診料の目安
3割負担の方で総計2万円ほどです。

禁煙困難な患者さんがいましたら、是非一度、当院禁煙外来受診をお勧めください。