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診療案内

間質性肺炎

肺はスポンジのような臓器で、小さな袋状の構造(肺胞:はいほう)の中に呼吸によって空気を取り込んでいます。病原体びょうげんたいが原因の肺炎では、主にこの小さな袋の中身に病気がおこります。それに対して、主に袋の入れ物の部分に病気がおこるのが間質性肺炎です。

原因はさまざまで、アレルギー、リウマチ・膠原病、職業性(粉じん吸入によるじん肺)、薬剤性、感染症などですが、原因不明なものも多くみられ「特発性とくはつせい」と呼ばれています。症状は、せき、からだを動かしたときの息切れで発症することが多いですが、無症状でレントゲンやCTなどで発見される場合もあります。

診断のためには、画像検査、血液検査、気管支内視鏡きかんしないしきょうによる気管支肺胞きかんしはいほう洗浄せんじょう肺生検はいせいけん外科的げかてき肺生検はいせいけん(手術的に検査を行うこと、治療ではありません)などが行われます。病状の把握には、症状の評価のほか、血中酸素濃度けっちゅうさんそのうど、6分間歩行試験(歩く間の血液中の酸素の濃度変化を観察すること)、画像検査、間質性肺炎マーカー(目安)とされるKL-6やSP-Dなどの血液検査、肺活量などの呼吸機能検査などの各種検査を行います。

治療には慢性の間質性肺炎の場合、ステロイドホルモン、免疫抑制薬めんえきよくせいやく抗線維化薬こうせんいかやくなどが使用されます。間質性肺炎の種類や患者さんの状況に応じて複数の薬を組み合わせて治療することもあります。薬物療法のみで治療が困難な状況でも、呼吸リハビリテーションや酸素吸入療法など症状に合わせた治療を行います。進行が非常にゆっくりしたものでは、経過観察のみで治療を行わない場合もあります。急性、慢性を問わず、原因がわかった場合はできる限り原因を避ける(例:薬剤性では薬の中止)ことが重要です。喫煙をしている方や受動喫煙じゅどうきつえん(他の人が捨て散るタバコの煙を吸ってしまうこと)は間質性肺炎に悪影響を与えるため禁煙が望まれます。

原因がわからない特発性間質性肺炎とくはつせいかんしつせいはいえんは国の難病に指定されており、決められた条件を満たせば医療費の助成が受けられます。申請や療養費用等についてご心配の点があれば、医療福祉相談室が随時ご相談を承っておりますので、ご相談ください。

経過は急性のものでは、治療などで一旦改善すると再発しないものも多いですが、慢性の間質性肺炎では長期に病気と付き合っていく必要があることが多いです。

当院では1年間に間質性肺炎で入院治療を受ける患者さんは約150名です。診断では主に内科、放射線科が合同で検討し、治療も内科に加え、呼吸リハビリテーションなど各専門科が協同で診療にあたっています。