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採用情報

内科専攻医および呼吸器内科専門医を目指す医師募集

複十字病院呼吸器センター

複十字病院呼吸器センターは内科、外科からなり、内科は20人あまりの医師で構成されています。その多くが呼吸器内科専門医であるとともに、呼吸器の各分野で専門領域を有しており、臨床をリードしています。患者さんを診療することが最も重要ですが、臨床研究、教育、啓発活動、地域連携にも力を入れています。呼吸器内科の病床数は205床と多くの入院症例がありますので様々な疾患を経験可能です。

当院は、東京都に6施設のみ認定されている、肺がん診療連携協力病院であり、数多くの肺がん患者さんの診断・治療・緩和にわたる診療を院内で行っています。一般呼吸器疾患で肺癌に次ぎ入院患者数が多い疾患は間質性肺疾患です。画像、病理と対比した的確な診断を学び、積極的な治療を行うことができます。非結核性抗酸菌治療では文字通り日本研究の先端となり、臨床研究を行っています。結核については東日本の高度専門施設として日本の結核対策を支えています。結核、非結核性抗酸菌症研究は基礎から臨床まで学ぶことができます。複十字病院で働き、結核研究所の長崎大学大学院大学へ入学してトランスレーショナルな研究に打ち込むことも可能です。

また、各科との敷居が低く、呼吸器外科、放射線科、緩和、呼吸ケアリハビリテーション科と一体化していることが、最も大きな強みとなっています。難治例や診断困難例には、多くの科の多くの医師が同じ目線で関わる、この仕組みが長きにわたり蓄積されてきたことが、今の複十字病院呼吸器内科マインドの礎になっています。

呼吸器センター(内科)

肺がん

当院においては2018年度に223例の新規入院悪性腫瘍患者がおり、その6割を内科で担当しました。院内に放射線治療装置およびPET-CTを備え、ホスピス病棟はありませんが緩和ケアチームによるサポート体制を整えており、癌のトータルケアが行えます。臨床試験(NEJ,TCOG)や治験にも積極的に参加しております。また、診断においては気管支鏡検査を674件施行しておりEBUS-GSは274件、EBUS-TBNAは81件行っています(2018年度)。診断以外にも内視鏡的治療として、難治性気胸に対するEWSによる気管支充填術、癌の気管閉塞に対するstent留置やAPC焼却などを行っており、硬性気管支鏡以外の気管支内視鏡手技が網羅できる体制となっています。

肺炎/肺真菌症

市中肺炎、医療介護関連肺炎あわせて、2018年度に475例の入院がありました。院内に細菌検査室を備えており、また高齢化で問題になる誤嚥性肺炎についてはリハビリテーション科(理学療法、嚥下訓練)、栄養科と共に診療できる感染症診療に不足のない体制です。
慢性肺アスペルギルス症は、肺結核後や非結核性抗酸菌症、COPDや間質性肺炎などで損傷した肺に生じやすいため、当院では2018年度の入院患者は100例と多くの症例を経験可能です。

びまん性肺疾患/間質性肺炎

当院には間質性肺炎患者が2018年度には276例入院し、また呼吸器内科の入院患者数が多いため、希少なびまん性肺疾患も経験可能です。また、画像、病理とも日本有数の呼吸器を専門とする医師が担当しており、院内で定期的にmultidisciplinary discussion(MDD:多職種間協議)を開催しています。びまん性肺疾患カンファレンスもおこなっていますので受け持ち症例を詳細に検討できる体制になっています。リウマチ・膠原病に関連する疾患もリウマチ専門医資格をもつ医師が指導します。

閉塞性肺疾患

気管支喘息診療については、東京都が13か所を指定している「東京都アレルギー疾患専門病院」のうち、内科系の診療を担当する病院として、各種生物学的製剤も積極的に使用しながら専門的な喘息診療をおこなっています。慢性閉塞性肺疾患(COPD)については、結核予防会全体で厚労省の「健康日本21」に協力しており、啓発・予防・診断・治療に至るまでの関わりを経験することができます。当院はとくに慢性呼吸不全患者の呼吸リハビリテーションには力を入れており、リハビリ前には息苦しくて家から出られなかった患者さんが元気に散歩できるようになるのを目の当たりにすることは、きっと皆さんの貴重な経験になることと思います。

睡眠時無呼吸症候群

食生活の欧米化により肥満人口は増加し、これに伴い睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者も年々増加、SASは21世紀の現代病として大きくクローズアップされるようになりました。当院では2007年からSAS専門外来を設置し、2017-2018年度の平均で年102例の症例を診療しています。PSG検査(1泊入院)を積極的に行い的確に診断し治療方針を決定しています。治療の中心であるCPAP導入患者は68例で、外来でのCPAP診療のノウハウを研修することができます。

結核

結核については国がさだめる結核の高度専門医療機関のひとつです (当院と大阪の近畿中央胸部疾患センター)。2018年の結核症例数は入院256例(うち多剤耐性結核19例)、外来43例(うち多剤耐性結核で治療を外来で開始した者2例)と数多くの症例を経験できます。多剤耐性結核の診療数は国内で随一です。潜在性結核を含めた標準治療、副作用対策、多剤耐性結核の治療法を学べます。常勤の結核病学会指導医が4名おり、結核診療ガイドライン作成に携わっている医師の指導を受けられます。また、院内感染対策、保健所との連携による結核対策、外科治療なども含め、結核への総合的な対策について学ぶことが出来ます。

非結核性抗酸菌症

肺非結核性抗酸菌症の年間診断数は2006年165例から2016年278例と増加しており、同期間の総診断数は2,155例でした。難治性肺MAC症に加えて近年肺M. abscessus症が増え続けており、呼吸器科を中心として集学的治療を行っています。外来レベルでの診断、フォローから治療導入、さらに紹介される難治例の強化治療を行います。さらに、肺非結核性抗酸菌症の原因、結果としておこる気管支拡張症の鑑別、マネージメントを学びます。
研修医として来られれば結核研究所との連携で基礎から学ぶこともできます。

呼吸器センター(外科)

呼吸器外科

当院は結核療養所を前身とする病院であり、当科はその外科部門として1948年に誕生しました。現在は平均95.0例/年(2014-8年、以下症例データ同期間より)の肺癌の肺切除を中心に、肺真菌症や肺結核・非結核性抗酸菌症など炎症性肺疾患の肺切除が平均54.2例/年と多いことが特徴です。その他縦隔腫瘍や気胸、膿胸、肺・胸膜生検などあわせ手術件数は合計215.2例/年です。その7割以上が胸腔鏡下手術で行われますが、局所進行肺癌や炎症性肺疾患に対する手術では、有茎筋弁の作成や、大きな開胸創が必要となることも多く、術式も葉切除以外の区域切除や肺全摘などの比率が高く、バラエティに富んだ内容です。内科系志望の方でも、短期間当科の診療にかかわることで、呼吸器の解剖・生理・病態などの呼吸器専門医に求められる知識を効率よく深めることができると思います。

放射線診療部(IVR)

気管支動脈塞栓術

呼吸器領域の血管内治療の重要性は年々高まっており、今後呼吸器内科の若い先生にとってはより身近な治療になる可能性があります。急性、慢性の喀血、肺のAVMや仮性動脈瘤、炎症性肺疾患の肺切除術前の塞栓術などについて、病態の把握、血管内治療の必要性の判断と内科的治療および、放射線科医の指導の下、実際に施術者、助手として血管塞栓術に参加することで主体的に喀血治療に参加していただくことが可能です。近年当院は国内でも数少ないHigh volume centerへと成長しており、多くの若い先生方の参加をお待ちしています。
カンファレンス表

取得技術

呼吸器内科として基本的に取得しなくてはならない基本的な技術として、画像読影、各種生検技術取得がありますが、当院で研修することで技術をただ習得するだけではなく、指導まで行うことが可能です。
画像読影では日本医学放射線学会 放射線診断専門医・研修指導者の指導が受けられます。CT、MRI、PET、血管造影について、放射線診断専門医とひざを交えたカンファレンスが定期的に開かれています。
気管支内視鏡検査については、年間750例以上の検査を行っています。超音波内視鏡を用い、診断精度を上げるために、CTワークステーションを用い検討が重ねられています。
CT下生検も定期的に行われています。

取得可能な資格
日本内科学会教育関連施設     認定医、総合内科専門医資格
日本呼吸器学会教育認定施設    専門医、指導医資格
日本アレルギー学会専門医教育施設 専門医、指導医資格
日本気管支内視鏡学会教育認定施設 専門医、指導医資格
長崎大連携大学院(臨床抗酸菌学) 学位取得

指導および業務について

相談のための指導医を決めますが、各専門領域の医師への相談はいつでも可能な体制をとっています。
診療では、入院患者の担当と主に入院後の患者さんの外来を担当します。当直は月3回程度で、当直明けは休みですので負担は軽減されています。学会発表および論文作成を指導します。海外の学会への発表も可能です。

内科および呼吸器専門医取得について

  1. 内科専攻医
    当院は教育関連施設であるため、呼吸器を専門としたい医師の方々は当院を足場として、小平市の公立昭和病院のプログラムを利用することが可能です。当院では、呼吸器、アレルギー膠原病、感染症、総合内科Ⅰ~Ⅲの症例を経験可能です。
  2. 内科認定医あるいは専門医取得後呼吸器専門医を目指す若手の先生
    当院では呼吸器全般の資格取得が可能です。非常に多くの呼吸器内科専門医が在籍しているため、診療をする中で得た知識が専門医取得に役立ちます。専門医取得の合間に臨床研究に参加していただくことも可能です。常勤医資格で勤務していただきますので、学会出席の補助や専門医受験費用等は病院が負担します。

複十字病院呼吸器内科の臨床マインドに触れてみたい先生へ

是非、臨床医学研修部長 田中良明までご連絡ください。

電話 042(491)4111(代表)
e-mail:tanakay[at]fukujuji.org
※迷惑メール対策の為アドレスの@は[at]と変えておりますので、半角@に変えてから送信してください。

ご都合に合わせて病院をご案内します。

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カンファレンス

午前 びまん性肺疾患カンファ
(第2、4週)
キャンサーボード
午後 呼吸器全体カンファ
結核カンファ
病理カンファ(月一回)
非結核性抗酸菌症カンファ
(第4週)

 

呼吸器センターブログ

当院の紹介、当センターの学会活動、論文などを紹介します。

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