お問い合わせ
電話番号
メニュー
病院のブログ

【健向ゼミ】「お口の健康を考える~歯周病~」

2019年9月11日(木)午後2時より複十字病院歯科衛生士山原を講師に
テーマ【お口の健康を考える~歯周病~】について複十字病院健向ゼミを開催しました。

(清瀬市けやきホール1階セミナーハウス:東京都清瀬市元町1-6-6)

当日のゼミ内容を少しご紹介いたします!

  1. 自分のお口チェック
  2. 歯周病の原因
  3. 歯周病の進行と症状
  4. 歯周病の間接的原因
  5. 歯周病予防の歯の磨き方
  6. 補助的歯の清掃用具
  7. 歯周病健診
  8. 歯の知識クイズ

自分のお口チェック

まず大切なのは、「自分のお口のチェックですね。」
“歯と歯の間が丸く腫れぼったい”
“歯茎は疲労時やストレスがかかる時に腫れやすい”
“歯と歯の間に隙間ができてきた”
“歯の表面を舌で触るとザラザラする”
“起床時に口が苦くネバネバして気持ち悪い”
“歯の動揺がある”
“歯と歯の間に食べ物が挟まりやすい”
“人から口臭があると言われる。”
この中で当てはまる場合があれば歯周病の可能性があると思われます。

歯周病の原因


「歯周病」という言葉を聞いたことがありますか?昔は、「歯槽膿漏」と言っておりましたが最近ではCMなどでも取り上げられるため歯周病は少しずつ定着しつつあるのではないでしょうか。

歯周病の直接的な原因は、歯垢=プラークです。歯垢は生きた細菌の塊です。そのほとんどが酸素の少ない場所を好むため、歯と歯肉の隙間、歯周ポケットに集まります。この歯垢(プラーク)の中の細菌が出す毒素によって歯肉炎が起きます。
歯に綿棒をこすると黄色い物が付いてきます。その黄色い物の正体は、歯垢(プラーク)です。綿棒で擦っただけの量で、だいたい1000億ぐらいの細菌がいると言われています。アクチノバチルスとかスピロヘータとかアクチノマイセスという歯周病菌がたくさんいます。
細菌には、良い菌もいますし、悪い菌もいます。日頃から悪い菌を増やさないようにしていくことが歯周病の予防になります。

歯周病の進行と症状

歯周病の進行と症状についてです。
(1)が健康な歯周組織となりますが(2)~(4)は進行が進みダメージを受けている状態です。(2)の歯茎が腫れた初期段階で歯科医院に受診して頂ければ、健康な状態に戻せる可能性が高まります。

歯周病の間接的原因

歯周病と体の関係は、とても注目されています。歯周病になるだけではなくて、歯周病の菌が原因で低体重児を出産したり、骨密度を減少させたり、メタボを悪化させたりします。これらの原因になる細菌が、1番最初に出会うのはお口です。お口の中で食べ物を噛み砕いてから体の中に行き渡っていきます。細菌により汚れている歯で食べ物を噛み砕いたら、菌が体中に蔓延してしまいます。そのため“歯周病予防”は体の健康に影響してきます。歯周病は、サイレントキラーと言って気づかないうちに悪化してしまうのです。間質的な原因として、歯石、歯並び、不適合なかぶせもの、噛み合わせが悪いなどが歯周病の原因になります。また、ストレスや運動不足、喫煙も危険因子となります。歯科医院に来られる方の中でヘビースモーカーの方がいらっしゃいます。歯茎にも毛細血管が通っていますから、タバコを吸われる方は毛細血管を収縮させてしまうため歯周病を悪化させてしまいます。歯周病の悪化には、喫煙、食習慣、睡眠不足。女性の場合は、ホルモンも影響してきます。

歯周病の原因となる歯垢(プラーク)は、生きた細菌の塊です。歯とほぼ同じ乳白色で水に溶けにくく歯の表面に粘着しているためうがいをするだけで取り除くことはできません。しっかり歯磨きをしてこの歯垢(プラーク)を、取り除くことが大切です。

歯周病予防には、特効薬がまだありません。そのため、いかに歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を、取り除くかが大切となります。自分では磨けていると思っていても磨けていない場所があります。そのため歯科医師や歯科衛生士に定期的にチェックしてもらうことをお勧めします。自分のウィークポイントを教えていただき、日頃からしっかりケアすることが大切になります。

歯周病の進行と症状

歯の磨き方には、いくつか手法があります。私は、特に「バス法」とか「スクラビング法」とかに、こだわる必要はないと考えています。歯並びが綺麗に整っている方の方が少ないとい思いますので、その人にあった方法を身に着けて頂ければと思います。

歯の表面は、虫歯になりにくく、むしろ歯茎と歯の境目のブラッシングが重要になります。
力を入れて、ガシャガシャと強くこすっても汚れは取れません。歯ブラシは、ペンを握るようにそっと持って、優しく愛情♡をもってゆっくり移動させてあげるのがポイントです。

舌側の一番奥の歯の所と、舌の前あたりの歯は汚れが溜まりやすく歯石ができやすくなっています。そのため、ちょっと口をすぼめながら歯ブラシを立てて掻き出すように這わせてあげると歯の汚れを取り除く事ができると思います。

補助的歯の清掃用具

補助的用具を活用した清掃もお勧めです。糸ようじとかデンタルフロス、歯間ブラシを活用して、歯ブラシでは行き届かない箇所の清掃をして下さい。デンタルフロスが、歯と歯の間の清掃に有効です。最初はやり方がわからない方もいると思いますが、歯科医師や歯科衛生士に自分にあった補助的用具や使用方法についてアドバイスを受ける事をお勧めします。

歯周病健診

歯科医院での歯周病定期検診をお勧めします。
例えば、どんなチェックをするのか!?
歯周病になっていないか、歯周ポケット(歯と歯茎の間にできる隙間)をプローブという深さを測る器具で測ります。
およそ2~3mmが平均値となりますので、日々のケアでその数字を保つようにすることが重要です。5~6mmになってしまいますと治すまでにかなりの時間がかかります。場合によっては歯周病が進行してしまい抜歯になるケースも少なくありません。そうなる前に定期的にチェックして歯垢(プラーク)や歯石を除去して歯の磨き方をチェックしてもらいましょう。

☆では、ここから歯の知識クイズとなります!

歯の知識クイズ

答)②歯磨き粉は少量でよい。
フィンランドでは、歯磨き粉をつけて歯を磨いた後、口を水でゆすがずに歯磨き粉の成分をそのままにしておくそうです。清潔好きの日本では浸透しないようです。

 


答)①歯磨きでは除去が難しい。

 


答)②感染する。細菌感染してしまいます。


答)①使用したほうが良い。


答)②虫歯や歯周病などの病気が原因

※歯周病は、お口の健康のみならず体全体の病気の原因にもなりますので、是非日頃から
歯のチェックと口腔内の清掃を心掛けてください。人生100年時代、自分の歯で美味しい物を長く召し上がって頂くために。