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このサイトを開いた方は、あなた自身がサルコイドーシス(以下サ症)と診断されたか、近親者がサ症と診断された方々が多いと思います。「聞いた事の無い意味不明のカタカナ病名を突然言われ、頭の中が真っ白になり、医者から何を言われたかも覚えていない。」そんな方々も多いと思います
病気の正体は、体の中にサルコイド肉芽腫(にくげしゅ 以下サ肉芽腫)とよばれる顕微鏡単位の大きさの細胞塊が無数に出来る事です。肉芽腫といっても腫瘍ではありませんから悪性腫瘍(がん)ではありません。肉芽腫は原因となる何かを中心に細胞が集まったものですが、サ肉芽腫の原因はまだ判明しておりません(説としてプロピオニバクテリウム・アクネスというニキビの原因菌などが候補にあがっています)。
サ肉芽腫は全身のいかなる臓器部位にも出来る可能性がありますが、頻度の高いのがリンパ節、皮膚、肺、眼(ブドウ膜)、心臓、脳神経系です。肝臓や脾臓にも出来ますが症状が現れにくいので見つかりにくいようです。腎臓、骨、筋、乳腺にも出来ます。
サ肉芽腫がリンパ節に出来た場合は、リンパ節が腫れ、皮膚に出来た場合は皮疹が出ます。各臓器に出来た場合、それぞれの臓器特有の症状が出ます。この中で特に注意が必要なのが心臓と眼と肺です。心臓にサ肉芽腫が出来ると不整脈の原因となり、ごく稀ですが突然死を招く原因となりえます。眼の病変が長期化すると失明のおそれが有ります。肺の病変が長期化すると肺線維症になる場合が有ります。
発熱などの全身症状もおこる場合もありますが稀です。また教科書的には血液中のカルシウムが増加することが知られていますが、日本人には稀なようです。
サ肉芽腫の検出が確定診断に必要です。多くの場合は気管支鏡という内視鏡を、口から気管支に挿入して、肺を洗ったり、肺の一部を採取してサ肉芽腫の存在を証明します。当院では気管支鏡検査を施行する場合は、1泊入院が必要です。皮膚に所見が有る場合は皮膚の一部を採取することも可能です。
サ肉芽腫が検出されない場合には、血液検査(ACEアンギオテンシン変換酵素)や眼科所見、胸部写真所見などより総合的に判断します。不整脈の有無を診るために、携帯用心電計を24時間装着する検査も施行します。
多くの場合は無治療で経過観察しますが、不整脈や強い眼病変(ブドウ膜炎)がある場合には副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)を内服あるいは点眼します。
前述したようにある種の細菌が原因との説も有り、抗生物質の使用も考えられ、一部の皮膚病変には有効との報告も有りますが、他臓器の病変への有効性は確立しておりません。経験上その効果は乏しいように感じております。
複十字病院のデータ(約350症例)では70〜80%は3年以内に自然に改善しますが、残りは長期に症状所見がくすぶります。「くすぶる」というのは、特に症状は無いが検査データ(胸部写真、血液検査)の異常が持続したり、なんとなく体調がすぐれない事が多いようです。激しい苦痛を伴う事はほとんどありませんが、心臓原因の突然死が1例、肺線維症からの呼吸不全が2例、失明は当院症例には認められておりません。
※担当医 内山隆司 顧問 岩井和郎
完全予約制になります。(水曜日 午前9時〜12時、午後13時〜14時30分)
